世界最強レベル 防弾・防刃ベスト

一般に市販されている多くの防刃ベストは25J相当と記載されています。
仮にNIJの試験をパスしていれば、その商品には必ずNIJ-STD-0115.00レベルⅠと
記載されるはずですが殆どのベストには記載がありません。
その理由は簡単です。
NIJの防刃レベルⅠはパスする事が大変難しいからです。
NIJの規格によると防刃試験は片刃のナイフと両刃のナイフとアイスピックの
3種類の鋭利な刃物を使用して試験を行います。
3つの試験を見事にパスした物のみが25J対応のレベルⅠとして
記載可能となります。しかしこれが本当に難しいのです。

  

防刃レベル25Jや33J の強度

 多くのホームページには防刃レベルが25Jと記載されていて、
その強度は成人男子が全体重で刺しても大丈夫のように記載
されていますが、果たしてその通りでしょうか?

KA素材は22枚でレベルⅡをパスしています。
そこで床にダンボールを数枚敷いてその上にKAの22枚パネルを置き
GERBER社のゲータードロップナイフを両手で持ち両膝を床に立てて
KAパネルに力の限り突き刺してみました。
その結果ナイフはパネルを全て貫通し切っ先が約1cm飛び出していました。
この事は防刃レベルⅡ試験で50Jのオーバーストライクを行った試験と
ほぼ同じ結果を得た事になります。
つまり成人男子は簡単に50Jのインパクトが出せるという事です。
お互いが構えて格闘する場合や、刺しに来る事が分かっている場合等は両者共に
動いていますので50Jの力で刺す事は難しいかもしれませんが、不意を突かれた
場合や壁に押し付けられた場合等は50Jの力で刺される事は十分に考えられます。
スターガードはKAを25枚使用しています。
NIJの試験結果ではレベルⅡ試験でP1(片刃のナイフ)で50Jのオーバーストライクを
行った時、わずか2mmの切っ先が出ているだけです。
実際には5mm厚のウレタンスポンジ(トラウマプレート)が共にセットされていますので
素材のみの場合だと7mmとなります。
それでもKA22と比べると素材のみで13mmもの安全性を多く確保しています。
また2mmの切っ先が出たとしてもガーメントの厚みや衣類の厚みによって
実際には刃先は殆ど刺さらない事がお分かり頂けるかと思います。

 

防弾・防刃テスト結果

防弾レベルⅢAの弾速は
436m/s(1430ft/s)で一つクラスが高いレベルⅢの弾速は838m/s(2780ft/s)を
規格としています。
この速度の差は大きく本来ならⅢとⅢAの間にはもっと多くのクラス分けが
必要かと思われます。
多くの拳銃はレベルⅢAで防弾機能が働きますがトカレフ等の7.62mm×25弾を
使用した場合の弾速は500m/s近くになりレベルⅢAでは規格外となります。
その為、トカレフ対応試験は絶対に行う必要があります。
輸入元がUSAのH.P.Whiteで行った試験はⅢAのレベルで弾丸のみをトカレフに
使用される7.62mm×25弾を使用しています。
素材はKAを使用しパネルは22枚を用いています。
表にもあるように最高で483.8m/s(1587ft/s)とやはり500m/sに近い速度があり
実に強力なパワーがあることが分かります
ちなみにゴールドフレックス試験での最高速度は493m/s(1618ft/s)でした。
テスト結果では22枚のパネルでトカレフに対応することが分かりました。
歪みも全て44mm以下でしたのでKAの防弾性能の高さが証明されています。
テスト結果からKAは22枚のパネルで防弾ⅢAと防刃レベルⅡを
パスして入る事がお分かり頂けるかと思います。
このパネルに3枚追加して25枚にする事で防刃性能は格段に上がり50Jの試験を
比較した場合、刃物の貫通した距離では13mmもの違いとなっている事が
データから得られます。
実際にはトラウマプレートや衣類の厚みを考慮した場合、50Jでは殆ど刃物の切っ先も
刺さらない事になります。
このテスト結果はお客様により安心感を与える為に実施した事ですが100%の
安全を保障することは出来ません。
速度にはバラツキがあり、薬莢に自分で火薬を計量して入れた場合の
個体差や至近距離での発射の場合の他、スチールコア等、通常弾以外を
使用した場合などデータは違ってきます。
購入後の保管状態や経年変化による性能劣化等、不特定要素は多々あります。
今回のテスト結果が、ご購入の際の判断材料になれば幸いです。